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肝炎・肝硬変・肝臓がん・B型肝炎・C型肝炎

2021年02月07日

ウイルスやアルコールなどによって肝細胞が障害(壊れるために肝臓の細胞に含まれるGOTやGPTなどの肝酵素が血液中に放出されます)を受けた後、再生するということを繰り返している状態を慢性肝炎や慢性肝障害といます。

■肝炎・肝硬変■

主にウイルス感染による肝疾患
何らかの原因で肝臓に炎症が起きるのが肝炎、慢性化して肝炎による傷を治す線維(コラーゲン)が肝臓全体に広がり、状態が悪くなったのが肝硬変。

多くはウイルス感染による(A型~E型の5種類)とされるが、過度の飲酒、薬剤の服用、アレルギーや自己免疫異常なども原因。肝硬変自体を治療する薬剤はほぼなく、対症療法が主体。

「症状」
【肝炎】●発熱 ●黄疸 ●吐き気 ●食欲不振 ●腹痛など
【肝炎重篤時】●全身倦怠感 ●意識障害 ●肝硬変・肝がん移行など
【肝硬変】●黄疸 ●腹水 ●くも状血管腫(首、胸、頬の斑点)●食道静脈瘤など

「治療法」
薬物療法:病状に応じてアルブミン製剤、インターフェロン、利尿薬などの投与
腹水穿刺療法:溜まった腹水を除去
食道静脈瘤硬化療法:食道静脈瘤に硬化剤を注入して縮小
肝移植:肝硬変への薬物治療が奏功しない場合に検討

「高齢者には注意が必要です!」
①C型肝炎では病状の進行が速く、肝がんとなりやすい。
②インターフェロンによる抗ウイルス療法は、高齢者では副作用が強いため注意が必要。

「アセスメントのポイント」
●食事制限はあるか
●治療内容について理解しているか
●禁酒はできているか

「今後の見通しと支援」
慢性肝炎が続くと、一部は肝硬変となり、さらに進行して肝不全となる。高齢者では肝細胞がんを合併することもある。重症化しないための生活管理が重要。

「日常生活の留意点」
●飲酒は急性肝炎では厳禁。喫煙も控える。
●食事はエネルギー量や栄養バランスに配慮。腹水がある場合には塩分の、肝性脳症ではたんぱく質の制限がある。
●肝臓に鉄分が溜まりやすいため、慢性肝炎や肝硬変では医師の指示のもと、鉄分を控える。
●散歩、水中運動などの適度な運動(急性肝炎では安静)
●肝硬変では、就寝前に軽く夜食を摂り、夜間の栄養不足を防ぐ。
●肝性脳症では、認知症のような症状や、羽ばたき振戦がみられる。最終的には昏睡状態となる。早期の受診が必要。

「医療連携のポイント」
●日常生活上の制限
●急変時の対応

「副作用・治療の影響」
C型肝炎のインターフェロンによる治療は、発熱などの副作用が出やすくなる。まれに間質性肺炎、抑うつ状態(自殺念慮)などを起こす。

「使える制度」
●B型・C型肝炎のインターフェロン治療に対する医療費助成制度
●健康保険適用の訪問マッサージ https://keirow-jotoimafuku.com/

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